桐朋学園小学校

桐朋だより

久々の光景に

5時間目の授業が終わったところでした。

 

「雪だ!」

 

廊下から大きな声が聞こえました。

窓の外を見てみると、しっかりとした雪が。

 

東京での初雪は既に観測されていたものの、今冬でまとまった雪を見たのは、この日が初めてでした。

 

1、2年生の様子を見に行ったところ、テラスで手を外に差し出したり、傘を開いてみたり、みんな大興奮です。

 

と、2階を見上げてみると、図工室の窓には6年生の姿が。

放課後の休み時間にうっすら積もった雪を集めて雪玉を作っていたのも、6年生でした。

 

 

雪を楽しみたい気持ちは、全学年共通のようです。(1/28)

音楽鑑賞会

私たちに大きな力を与えてくれるもの、その一つが音楽である。

 

先週の音楽鑑賞会は、そのことを実感するひとときとなりました。

 

この一年、生演奏を聴く機会が減ってしまった人は、多かったのではないでしょうか。

バイオリン奏者の川畠成通さんの演奏が始まると、その音色にすぐに引き込まれてしまいました。静かな雰囲気の曲から、思わず体が弾んでしまうような曲まで、様々な曲を聴くことができました。

 

演奏の間には、楽器についての説明や、川畠さんが音楽を始められたきっかけなどについてのお話がありました。子どもたちの質問にも丁寧に答えてくださった川畠さん、そのお人柄が音色や言葉にも表れていたように思います。

 

学年ごとでの開催ということで、6回ものステージ演奏をしてくださいました。

川畠さん、素敵な時間を本当にありがとうございました。

 

新聞記者とはどんな仕事?

5年生の社会科では2学期、情報について学習をしました。

私たちがどのようにして情報を得ているのか、その情報はどのようにして発信されているのか、様々な角度から学びを深めるために、先日記者の牧内昇平さんからお話を伺いました。

 

記者とはどのような仕事なのか、記者としてのやりがい、伝えたいと思っていることを、詳しくお話してくださいました。

 

私たちが普段目にしている記事がどのようにして書き上げられたものなのか、新聞の見方がこれまでとは変わった5年生もいたようです。

「今を記すことは未来に歴史を残すこと」として、責任をもって仕事をされる牧内さんの思いに心を打たれた人も多かったことでしょう。

 

牧内さん、貴重なお話をありがとうございました。

冬ならではのもの

大寒の日、

「見て見て」

と教員室の前まで子どもたちが持ってきたものは、

厚さ1㎝以上はある氷。

 

田んぼのところで見つけたものを、教えてくれました。

 

このところの寒さで、飼育小屋の横にある「こころの泉」でも、氷が張っていることがあります。そうっと指で水面をふれている子どもたちの様子が、いつも印象に残ります。

 

暦の上では、少しずつ春へと近づいていきますが、まだまだ寒さの厳しい日が続きます。冷え込んだ日はどうしても外に出るのがつらくなりがちです。しかし、こうして今の時季ならではのものを見つけられると、冬を楽しむことができそうです。

 

さあ、来週はまたどのような発見があるでしょうか。子どもたちと楽しみたいと思います。

台湾ってどんなところ?

世界の国々との往来が難しくなって、まもなく1年が経とうとしています。

しかし、私たちは今まで以上に世界の様子に目を向け、身近に感じている部分もあるのではないでしょうか。

新型コロナウイルス感染症という目に見えないものに対して、私たちはどのように過ごしていけばよいのか。日々考えている中、海外から情報が入ってこない日はありません。互いに助け合う中で今の状況を何とか乗り越えたい、そう思わずにはいられません。

 

生活科の授業の一環で、4~6年生を対象にした国際理解教室を行いました。本校では毎年、様々な国や地域の方をお迎えして、お話を聞いています。今回は、台湾の呉さんが来てくださいました。台湾の地理的なお話から、歴史、言語、交通、学校生活等について、お話をうかがいました。歴史の中で、日本とのつながりを感じる部分も多くありました。

 

呉さんがスライドで見せてくださった写真を見ながら、行ってみたいと思った人も多かったことでしょう。今は我慢のときですが、また海外との行き来ができる日を楽しみに思う気持ちがより強くなりました。

 

お正月遊び

3学期初日、友達との時間を様々な遊びを通して楽しむ様子が見られました。

この日だけは、家から自分たちが遊びたいものを持ち寄ります。

外で凧揚げや羽根つきをする人もいれば、室内でかるたやボードゲームに夢中になる人も。

 

遊びに夢中になっていると、時間が経つのはあっという間です。

早速翌日からは本格的な学習が始まりましたが、こうして思いっきり遊ぶ時間があると、気持ちの切り替えもしやすいのかもしれません。

 

さあ、来週もたくさんのことを学んでいきましょう。

3学期が始まりました

緊急事態宣言の発出に伴い、8日から12日に変更しての3学期開始となりました。

今にも雪が降り始めそうなどんよりとした空模様でしたが、校舎内ではクラスメイトとの再会を喜ぶ、温かな場面が見られました。仲間と直接会える時間は、何よりも貴重なものです。

 

2学期末よりも制約のある学校生活となりますが、今私たちができることをしながら、日々の楽しみを見つけて過ごしていきたいですね。

 

新年のごあいさつ

あけましておめでとうございます。

 

昨年は、児童、保護者のみなさんをはじめ、本校に携わる全ての方々のお力を借りながら、教育活動を進めることができました。本当にありがとうございました。

 

2021年も、桐朋学園小学校というところが子どもたちにとって安心して過ごせる場となるよう、一歩一歩はゆっくりであっても、前進してまいります。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

写真1枚目:国立市内から撮影した富士山(1月2日)

写真2枚目:小学校のイチョウ・クヌギの木(1月4日)

また若葉がいっぱいになる頃には、感染状況が落ち着いていることを願ってやみません。

2学期終業式 校長片岡先生のお話

みなさん、おはようございます。昨年に引き続き、今年も二学期の終業式がクリスマスイヴに重なりました。でも、今年に限ってはウキウキするような華やかな気分ではなく、新型コロナウイルスに世界中が塗りつぶされたこの一年が過ぎていくことへの、何とも言葉にならない複雑な思いとともにクリスマスを過ごすことになりそうです。

一年前の12月30日、中国・武漢市の武漢市中心医院という病院に眼科医として勤務していた李文亮さんという若い医師が、150人ほどが参加するSNSのグループチャットに、「華南海鮮市場で7名がSARS(重症急性呼吸器症候群)にかかり、我々の病院の救急科に隔離されている。」という情報を発信しました。これが、新型コロナウイルス感染症についての世界最初の発信でした。それ以降、新型コロナウイルス感染症はものすごい勢いで中国国内に、ヨーロッパに、アメリカに、そして日本にも広がっていきました。本来ならば新学期が始まるはずだった4月8日の時点で、世界中の感染者は139万人、死者は8000人という数字でした。それが今、世界中の感染者は実に7800万人に達し、170万人を超える人々の命が失われる事態にまで拡大しています。

そんな2020年でしたから、思い出のどの一コマを振り返ってみても、たいていコロナウイルスがらみの場面になってしまいますね。12月14日、京都清水寺で発表された「今年の漢字」は、おおかたの予想通り「密」という一文字が選ばれました。毎年12月になると、テレビでもネット上でも「今年の漢字」をあれこれと予想する話題が取り上げられます。コロナ禍の「禍」、ステイホームの「家」、あるいは鬼滅の「滅」などを挙げる人もそれなりにいましたが、今年に関してはみんな「密」以外なら何か、という予想の立て方だったように思います。10月から11月にかけて、子ども向けのインターネットサイト「キッズ@ニフティ」が「子どもなんでも相談」のコーナーで、小中学生を対象に、2020年を表す漢字一文字とその理由についての投稿を募集していましたが、そこでの第一位もやっぱり「密」でした。

そんななか、印象深かったのは、子どもたちが選んだ一文字13位にランクされた漢字でした。それは「君」という漢字でした。理由は、「君」という字を分解すると「コ・ロ・ナ」になるというもの。面白いですね。「君」と「コロナ」の関係について、最初に話題となったのは、大阪のイラストレーター・田中貞之さんが、4月1日に自身のインスタグラムに投稿した、「しばらくは 離れて暮らす コとロとナ つぎ逢ふ時は 君という字に」という短歌がきっかけでした。この短歌がネット上で話題となるとともに、5月2日の朝日新聞・8月24日東京新聞などでも取り上げられています。単なるパズルの面白さだけでなく、長期休校の真っ最中だった小中学生の心に、まさにヒットした言葉だったのでしょう。みなさんは、家族に対して「君」という呼び方を使いますか?家族は、たぶんもっと近い関係でしょう。一般的に、「君」という言葉で連想するのは、学校の友達とか職場の同僚、つまり仲間ですよね。新型コロナウイルスはまさに、それまでは当たり前のように自分の目の前にいた「君」という存在を、一瞬にしてパソコンの向こう側に連れ去ってしまいました。この一年間、私たちが取り組んできたのは、「密」を避けるためにただ単に相手との距離をとることではなく、身体と身体の距離をとりながら、いかにして仲間との「心の距離」を密のままに保つか、ということだったのではないでしょうか。

この世に、もし自分一人しか存在しなかったとしたら、登場人物はいつも「僕」「私」です。このような呼び方を一人称と言います。でも、二人しか存在しなかったとしたら、自分以外の相手のことを何と呼びますか。「君」「あなた」ですね。これが二人称です。そして、この世に三人以上の人間が存在するとしたら、三人目以降はみんな「彼」「彼女」という三人称で呼ばれます。先生が大好きな詩人・長田弘さんに、『すべてきみに宛てた手紙』という詩集があります。長田さんはこの詩集のあとがきに、こんなことを書いています。「書くというのは、二人称をつくりだす試みです。書くことは、そこにいない人に向かって書くという行為です。文字を使って書くことは、目の前にいない人を、自分にとって無くてはならぬ存在に変えていくことです。」

私たちは今年、パソコンの向こう側の「君」へ向けて、どれだけの言葉を発し続けたでしょうか。おそらく言葉以上にお互いを非常に親しくさせるものはありません。何しろ言葉というものは、例えば「さくら」、例えば「リンゴ」と言うだけで、たとえそれが目の前になかったとしても、自分と相手の心の中に全く同じ「さくら」や「リンゴ」を描きあうことができるのです。でも、なかにはこんな言葉もあります。「世界」「自由」「友情」「正義」「愛」「憎しみ」「信頼」…。本物のさくらを見るように、「愛」というモノを見た人はいません。「自由」とか「友情」も、コンビニの棚に並んでいるわけではありません。こうした言葉は、誰も見たことがないのに、そう感じ、そう考え、そう名付けて、そう呼んできた、そういう言葉です。もしあなたが考える「友情」が、他の誰かの考える「友情」と違うものだったら、あなたの「正義」が誰かの「正義」と違うモノだったら…意味を共有しない言葉は、きっと強くお互いをはじきあうことでしょう。これからの私たちの社会にとって大切なことは、一人ひとりが「世界」とか「自由」とか「愛」といった「見えないものを見る力」を養い、それを表す言葉をしっかりと持つことなんだと先生は思います。

みなさんは今年一年、いい友達・いい仲間でいられましたか?長田弘さんが『すべてきみに宛てた手紙』に収められた最初の詩のなかにこう書いています。「物事のはじまりは、/いつでも瓦礫の中にあります。/やめたこと、やめざるをえなかったこと、やめなければならなかったこと、わすれてしまったことの、そのあとに/それでもそこに、なおのこるもののなかに」できなかったことの多かった2020年、悔しかったこと、残念だったことを挙げればきりがない2020年。でも今、みなさんの心に残っている友達や仲間との思い出こそ、2021年への物語を描く大切な材料に、きっとなるでしょう。

それでは、みなさんにメリークリスマス!どうぞ良いお年をお迎えください。

心を満たしてくれるもの

12月4日(金)、5日(土)に音楽会を行いました。

感染症対策をした上での開催となり、様々な制約はありましたが、みんなで音楽を味わうひとときとなったと思います。

 

2年生の箏とハンドベルによる合奏、4年生の打楽器によるサンバの合奏、そして6年生の合唱と器楽合奏。

 

音楽が、私たちの生活に潤いを与えてくれるものであることを、あらためて感じる2日間でもありました。

2年生、4年生、6年生のみなさん、素敵な時間をどうもありがとう。

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