
羊の毛を見たり触ったりしたことがあるでしょうか。
実は羊の毛には、土や小さな石や、体から出される油に、ときには自分のふんまで、さまざまなものがからまっています。
そりゃそうです。考えようによっては羊は自由に動くモップのようなもの。
どうしてもいろいろなものがからまってしまうのです。
からまると言えば活発に動く羊ですから、その毛自体もずいぶんからまってしまっています。
4年生はこれから西湖湖畔学校でかってきたチョコビちゃんの毛を糸にして織物にしていく長い旅に出かけます。
その旅は羊の毛を洗うことから始まります。。
チョコビちゃんはみんなと同じく元気だったのでしょうか。
その毛にはいっぱいからまっているものがあって、それをていねいにぬるま湯で洗ってとっていきます。
よくかわかしたあとはカーディング。
専用の道具を使って、からまった毛をまっすぐにといていきます。
カーディングができました。
たくさんのものがついて、からまっていた毛が、ふわふわの白い雲のように姿をかえました。
これからも4年生の羊の毛の旅は続いていきます。
雨の季節がやってきました。
みんなは雨の日が好きですか。
ぼくはちょっと…
でも、雨の日の楽しみがあります。
それはみんなが書く雨の日の日記を読むことです。
ぼくがあまり得意ではない雨の日を、自分なりに楽しんでいる人がいて、その楽しみ方を知ることが、ぼくの雨の日の楽しみなのです。
そうそう、ぼくも今日、雨ならでは楽しいことがありました。
それはみんなの登校の様子を見ること。
色とりどりの傘をさし、かっぱを着て、ふだんははかない長ぐつをはくみんなの姿はちょっといつもと違って、いつも以上にかわいく見えました。
そして傘を持っているのに、それをささずに友だちとあいあいがさをしている姿はとてもあいらしかったです。
みんなの雨の日の楽しみをぜひ教えてください。
ひいおじいさんの戦争体験を語り継いでいる鈴木眞織先生から6年生はお話をうかがいました。
眞織先生からはじめに投げかけられた問いは
「軍人と聞いてどんなイメージを思いうかべますか?」
子どもたちからは「強い」「こわい」「厳しい」などという答えがあがりました。
「私のひいおじいさんは軍人でした」
眞織先生のひいおじいさんは広島の海軍兵学校を卒業後に軍人となり、そして戦艦の艦長となったのち、アメリカ軍との壮絶な戦いのなかで亡くなります。
眞織先生の口からは軍人としてではないひいおじいさんの姿が語られます。
方言で話し、あいきょうがあり、周りの人をひきつけたこと。
夕食後に和服にステッキで本屋さんに散歩に行っていたこと。
子どもを留守番させ、奥様と映画に行き、次の日には主題歌のレコードを買って聞いていたこと。
バラのお世話が好きで、軍人を退官したあとはバラ園を作りたいと思っていたこと。
話を聞いているうちに「軍人」という言葉からはイメージされない、ひとりの人としての姿が浮かび上がってきます。
ひいおじいさんは亡くなる3日前に船の上に友人を招き、そこでお茶をたてたそうです。
「このときひいおじいさんはどんな気持ちだったでしょうか」
そう。戦争に行ったひとりひとりに気持ちがあり、毎日の生活があったのです。
そのことに思いをはせる時間になりました。
実は眞織先生はまだ高校生。
自分と年の近い人が、自分の言葉で戦争を伝える姿に子どもたちはどんなことを感じたでしょうか。
眞織先生、ありがとうございました。
「お願いします」
習ったばかりのあいさつから、どうぶつしょうぎの対局が始まりました。
どちらも真剣な表情で、一手一手を考えて指していきます。
「負けました」
くやしそうな表情で言います。
このあいさつも将棋では大切だと先生から習いました。
自分から負けを認めることも、将棋では大切なことなのです。
「ありがとうございました」
3つのあいさつの最後は、相手へのお礼。大事だよね。
組み合わせをかえて、また次の対局が始まります。
ひょっとしたら初めて話す友だちとしょうぎを指した人もいたんじゃないかな。
今日は北尾まどか女流棋士から「将棋の世界」のこと、「どうぶつしょうぎ」について習いました。
何を隠そう、まどか先生はどうぶつしょうぎを作った人なのです。
後半はどうぶつしょうぎ大会。
3つのあいさつ・自分で考えること・やりなおしはしないこと
まどか先生から伝えられた約束ごとを守りながら、組み合わせを変えて、何度も対局をしました。
みんなが真剣に考えるその表情がかっこうよかったな。
雨が増える季節です。休み時間に身体を動かせない分、大いに頭を動かしましょう。
まどか先生、ありがとうございまいした。
「ハッピーバースデートゥーユー♪」
子どもたちの歌声が、大きく開かれた窓から聞こえてきました。
今日は2年生のおたんじょう会の日です。
その月のお誕生日の人たちをみんなでお祝いします。
1年間続けていく2年生の大事な会です。
保護者の方にも足を運んでいただき、生まれた日の話、小さな赤ちゃんだったときの話をうかがいます。
その日だけの特別ないすに座って、ちょこんと王冠をのせた主役の子は、自分の話を聞いているとき、恥ずかしそうに、でも少しほこらしげにも見えます。
ひとりひとりのクラスメイトが祝福されてこの世に生まれ、たくさん愛されて育ってきたことを、毎月みんなで知るのです。
会の司会や後半のお楽しみ会の企画も子どもたちが担います。
大切なクラスメイトのために、みんながいっしょうけんめいに取り組みます。
この日の会もとてもあたたかなものになりました。
「ひやぁ」
子どもたちの口から、普段聞いたことのないような声が思わずもれました。
なぜなら底が緑色になったプールに足をふみ入れたからです。
5月の半ば、今日は6年生が秋と冬の間使っていなかったプールを掃除する日です。
それぞれデッキブラシを手に、床をみがき始めます。
「ひやぁ」
先生がホースから出す水が足元にとんできて、また声がもれました。
その水を使って、デッキブラシでごしごしごし。
床がみるみるうちにきれいになっていきます。
天井の窓から差し込む光に床が文字通り輝いていきます。
途中からは、プールの側面にプールサイド、それに更衣室にトイレの掃除もしました。
月曜朝礼での校長先生のベルによるプール開きを経て、どの学年でもプールの授業が始まっています。
みんながプールであげる歓声は、6年生が「ひやぁ」と言いながら一生懸命掃除をした成果なんだよ。
5月も終わりにせまったある日、子どもたちの授業の様子を見て回りました。
漢字の「埼」の字を練習していたのは4年生。熟語を探してみても、ひとつしか見当たらず…
それから「g」の書き方を学んでいるのは3年生。「数字の9と似ているね」そんな声が聞こえてきました。
テラスを通り5年生の教室に行くと、教科書のお話を音読しています。
みんなが上手に読むものだから驚いてしまいました。
6年生の教室では、熱心にプレゼンをする男の子の姿が。それはクラスで飼う生き物について自分が推す生き物を情熱をこめて紹介する姿でした。
図書室でタブレットを使って新聞をかいていたのは、ええっと、何年生だったのかな。
渡り廊下を渡って低学年教室へ。
2年生の教室ではおたんじょう会の準備が進められていました。どうかあたたかな会になりますように。
プールのほうから聞こえてくる歓声を耳にしながら、階段を上り図工室へ。
そこでは1年生が熱心に絵を描いていました。「見て見て!」自信作をたくさん見せてもらいました。
北館のいちばん端の音楽室からは、美しい歌声が聞こえてきます。
「ラララ にじが にじが 空にかかって きみの きみの 気分もはれて
きっと明日は いい天気 きっと明日は いい天気」
6月、梅雨の季節がやってきます。
雨の日には、ひょっとしたら空にかかるにじと出会えるかもしれません。
今からみんなとにじを見上げることを楽しみにしています。
3日目
3日目はスケッチの日です。
でも、前日の天気予報では午前中に雨マークもついていて、心配しながら朝をむかえました。
朝早くに鳥の鳴き声で目を覚ましました。
雨の音ではなく、ウグイスの鳴く声です。
ひょっとして!
期待して窓を開けると、雨は降っていません。
うれしくなって早朝の外に出てみると、今日も富士山が大きく見えました。
なんというスケッチ日和でしょう。
富士山をのぞむグラウンドの思い思いの場所にレジャーシートをしき、午前中のたっぷり3時間、スケッチに集中しました。
きっと近いうちにみんなの力作が学校を彩ることでしょう。
午後には原っぱ時間が再びあり、遊び疲れたころに待望のソフトクリームのおやつタイム。
そして、夜。
キャンファイアーの火の粉が暗い夜空に消えていくのをみんなでながめました。
4日目
最終日も早朝から元気に鳴く鳥の声で目覚めます。
朝ごはんまでの間にも部屋の整理をする子どもたちがいて、とても頼もしく思いました。
お世話になった魚眠荘に別れを告げ、向かったのは朝霧高原富士ミルクランド。
羊のチョコビちゃんの毛刈りをします。
はさみを使って、飼育員さんが寝かしてくれているチョコビちゃんの毛を刈ります。
皮膚を傷つけないように、チョキチョキチョキ。
羊は皮膚の防水のため、ラノリンという油を出します。
ふわふわに見えた毛をさわると油の感触があるのです。
たっぷり1時間以上をかけて、みんなでチョコビちゃんを「まるはだか♪」にしました。
チョコビちゃん、ありがとう。これから暑くなりそうだから、少しすずしくなったことでしょう。
この毛を使い、これからの生活科で糸つむぎに草木染、織物づくりをやっていきます。
最後に富士ハーネスで盲導犬の学習をしました。
たっぷり遊び、たっぷり歩き、しっかり学んだ西湖湖畔学校でした。
西湖、最高でした。