桐朋学園小学校

桐朋だより

桐朋学園小学校をご案内します

先週、2年生がパートナーの1年生のために学校の中を案内しました。

 

本校では、2年生が1年生とパートナーを組み、様々な活動を行っています。その中の活動の一つとして、学校案内をしています。この日のために、2年生はパートナーの1年生に渡すカードを用意します。自分たちが1年生のときにもらったカードをもう一度見ながら、どんなことを書いたらよいか考えます。一つ上の代から次の代へ、そしてまた次の代へと、大切なことが引き継がれます。

 

学校案内当日、2年生2人と1年生2人の4人で、校舎内、そしてみや林や飼育小屋、桐の庭等の屋外を案内します。頑張って準備してきた2年生の中には、緊張している様子の子もいましたが、卒業制作の前で足を止めたり、飼育小屋でチャボのえさやりをしたりする中で、1年生との心の距離が縮まっていくように感じられました。

 

普段同じ玄関を使い、同じ中庭で遊ぶ学年どうし、これからまたつながりが深まっていくことでしょう。

 

月曜朝礼 校長片岡先生の話

「マスクの話」

 

桐朋学園小学校のみなさん、おはようございます。新型コロナウィルス感染症の拡がりが一定の落ち着きを見せた5月25日、政府は4月7日から続いた緊急事態宣言を解除しました。その後6月に入って、東京都内では一時、東京アラートという言わば注意報が出されましたが、6月11日にはそれも解除、徐々に都民の生活も元に戻りつつあります。6月19日には「県をまたぐ移動」の自粛要請も解除され、先週末あたりは全国の観光地にもお客が戻ったという報道がありました。

桐朋学園小学校はこの6月、オンラインでの授業から分散登校へと切り替えて学校での生活を再開させました。そして今日6月29日、2月の末に休校を決断してから実に4か月ぶりに、全員が一斉に登校する朝を迎えました。お帰りなさい、みなさん。もちろん、東京では新型コロナウィルスの感染者が、このところじわじわと増えていることもあり、不安は尽きません。慎重に、慎重に、全員でこの学校生活を守っていきましょう。

休校期間を通じて、私たちはマスクにずいぶんと振り回されて来ました。以前はドラッグストアに行けば当たり前のように売られていた使い捨てマスクが、全く手に入らなくなり、花粉症の人は特に辛い春を過ごしましたね。最初は仕方なく使われ出した手作りマスクが、洗って繰り返し使えるしデザインもかえっておしゃれだとブームになり、今ではファッションの一部になったといっても言い過ぎではありません。6月に入って、いろいろな有名ブランドが着け心地のさわやかな夏用マスクを開発し、こちらもすごい人気です。これからもまだまだ、マスクが手放せない日が続いていくのでしょう。

ところでみなさん、ベネチアンマスクって聞いたことがありますか?イタリアの有名な観光都市ベネチアでは毎年2月、1162年以来の歴史を持つ有名なカーニバルが開催されます。ブラジルのリオデジャネイロ、それからトリニダード・トバゴの首都ポートオブスペインと並んで、世界三大カーニバルに数えられるものです。ベネチアのカーニバルでは、参加する人々が素性を隠して行動の自由を満喫するためにベネチアンマスクと呼ばれる仮面をつけます。ベネチア土産としても人気のこのマスクは、私たちがしているマスクとは違って目の周囲など顔の上半分を隠すスタイル。のちにヨーロッパで流行した仮面舞踏会の仮面は、このベネチアンマスクがもとになっています。中央大学の山口真美教授の説では、日本人は相手とコミュニケーションをとる際に相手の目に注意を払うのに対して、欧米人は相手の口元に注目するのだとか。だから、欧米人はコロナウィルスの流行に対しても口元を覆うマスクをつけるのに抵抗を感じ、日本人は、マスクには何の抵抗も感じないかわりに、たとえばサングラスをかけた人を警戒する傾向があるというのです。

ところで、ベネチアのカーニバルでは、カラスのような黒い衣装に長いくちばしの仮面をつけた人たちをよく見かけます。その長いくちばしの仮面は、昔、ベネチアにペストという病気が流行した時に、医者が感染防止に被っていたものだそうです。長いくちばしの部分には殺菌作用があると言われていた薄荷などのオイルをふくませた綿が入れられたとか。14世紀から17世紀にかけて、ベネチアは実に20回以上、ペストに襲われています。特に1347年にヨーロッパ中に大流行したペストは有名で、北イタリアからフランス・ドイツ・イギリス、アイスランドやグリーンランドにまでひろがり、5年間でヨーロッパのおよそ3分の1の人々が亡くなったと言われています。

現代と比べて、医学の知識も乏しかった時代に、医師たちはカラスの仮面をつけてペストに立ち向かったのです。一見華やかなカーニバルが、そうした記憶を秘めているというのは、本当に興味深いことですね。

これからが楽しみです

社会科・生活科の学習の一環として、5年生が田植えをしました。
苗を渡す人たち、苗を植える人たち、その様子を見守る人たちのグループに分かれて、順番に作業を行いました。

田んぼに入る瞬間の独特の感触に、思わず声が出てしまう人もいれば、表情のみで気持ちを表す人、何事もなかったかのように田んぼの奥まで突き進んでいく人など実に様々です。一つひとつ丁寧に苗を植えながら、おいしいお米がとれるようお願いできたでしょうか。

梅雨の晴れ間を狙って、2クラス全ての班が田植えをすることができました。田んぼの様子がこれからどのように変わっていくか、教室から田んぼを見下ろすことも5年生の新たな日課となりそうです。

梅雨寒の1日となりました

朝から雨が降り続ける中、傘を差しながらの登校は、エネルギーを使います。

これまで5年間の経験がある6年生にとっては、大きなことではないかもしれません。しかし、登校し始めてまだ4日間しか経ってない1年生にとっては、大学通りの道のりも長く感じられたことでしょう。

1年生がどんな様子で過ごしているのか気になり、朝の会が終わってしばらく経ったところで、授業の様子をのぞいてみました。

 

すると、

 

両クラスとも授業に楽しそうに向かう姿が。

 

クラスメイトと学べることって素敵だなと感じたひとときでした。

 

教室はまだ半分の人数なのでさびしいですが、それでもクラスメイトと時間を共有することで得られるものは、あるはずです。今週はまたどんな一週間になるでしょうか。

分散登校の第2段階です

今週から、全学年の半分が登校するようになりました。

休み時間に聞こえてくる子どもたちの声が、少し賑やかになったように思います。

今週初めの朝、2年生からは、

「今日は1年生が学校にいるんだよね。」

と嬉しさいっぱいの一言が。

2年生にとっては、待ちに待った後輩の登校です。お隣の教室に1年生がいるというだけで、気持ちも盛り上がります。先輩になった2年生には、これから1年生と関わる場面が多くあります。きっと去年の自分たちのことを思い出しながら、1年生との時間を大切に過ごしていけるはずです。

学校の中を見回すと、あじさいが見頃を迎えています。大学通りにも、あじさいを見られるところがあります。学校に登校できるようになったことで、この時季ならではのものをたくさん見つけられます。

「今朝もクワガタを見つけたよ。」

と教えてくれる子どもたちがいました。

明日もまた、子どもたちの新たな発見があることでしょう。

430人がそろうその日まで

11日と12日で、2・4・6年生が登校しました。3ヶ月ぶりの学校です。「大学通りって長くなりましたか。」と質問を受けましたが、もちろん距離は変わっていません。いつも当たり前のように歩いていた通学路も、あまりにも久しぶりだとその距離感が新鮮だったのかもしれません。

2年生は、新しい担任の先生とようやく会うことができました。友達とも一緒に過ごす時間をもつことができ、みや林や中庭で思い思いの時間を過ごしていました。生活科の授業で、ヒマワリの種も植えました。これからの生長が楽しみです。

4年生は、畑でようやくきゅうりの収穫ができました。大きなきゅうりを1人1本取って、家に持ち帰りました。どのようにして食べたのか、また来週にお話が聞けることを楽しみにしています。飼育小屋の動物たちが気になった人たちもいたかな。7月からの飼育当番よろしくお願いします。

6年生は、早速体育の授業がありました。40m全力疾走をする姿が、とても気持ち良さそうでした。友達と一緒になって体を動かすのは、やはり楽しいですね。6年生の教室に行ってみると、後ろに「次の18人へ」という伝言板が。分散登校期間中は、半分のクラスメイトと会うことができませんが、一つの工夫で直接会えないクラスメイトとのつながりをもつことができますね。

オンライン授業は、今日で全学年が終了となりました。来週からは全学年が交互に登校します。学校が賑やかさを少しずつ取り戻していきます。430人全員で集える日が待ち遠しいです。

桐の家で

昨日、一昨日と1・3・5年生がクラスの半分ずつ登校しました。3ヶ月ぶりに学校にみなさんの声が戻ってきて、人が集まってこその学校だなと改めて感じています。

1年生は、画面上でしか会ったことがないクラスメイトや先生と初対面を果たしました。緊張しながら教室に入る1年生を、担任の先生は名前を呼んで出迎えました。

3年生は、本館の教室で過ごす初めての1日。玄関の場所が変わり、階段を登って教室に行くときに、わくわくした気持ちになった人も多かったのではないでしょうか。今までよりも図書室が近くなり、久しぶりに学校の本を借りる人たちの姿も見られました。

5年生は、いよいよ高学年の仲間入り。クラス替えをして2ヶ月間オンライン授業をしてきましたが、ようやく教室で新しいクラスメイトや担任の先生に会うことができました。みや林やグラウンドでも久々に遊び、友達との時間の良さを改めて感じたことと思います。

明日からは、2、4、6年生が登校します。学校で過ごす時間を少しでも楽しんでもらえるように、私たち教員もみなさんのことを迎えます。

学校で待っています

2020年度が始まって2ヶ月あまり。学校の木々の緑も濃さを増し、日差しも強くなりました。写真は、小学校のグラウンドにある桑の木です。さあ、この木がどこにあるか、来週学校にみなさんが来たら、ぜひ探してみてください。

8日の月曜日から、分散登校ではありますがようやく学校を再開することができます。画面上でしか見られなかったみなさんの姿を、2年生以上は3ヶ月ぶりに、1年生は初めて見ることができます。クラスメイトとどんな話をしようか、次から次へと話したいことが湧き出てくるかもしれません。新しい担任の先生にも、聞きたいことがある人もいることでしょう。これだけ長い期間学校に小学生のみなさんが集まらなかったことは、私たち教員にとっても初めてのことです。久しぶりの再会を、存分に味わいたいと思います。

特別授業 サンゴとサンゴにすむ生きもの

「おうちから海に出かけませんか。」

この言葉にひかれて、参加を決めた人もいたのではないでしょうか。
5月29日に、秘密研究機関イノカのなおきんぐハカセから桐朋学園小学校に招待状が届きました。海の生きものたちの秘密を解き明かす特別授業を開いてくれるというのです。参加した小学生は、300人以上。一つの授業にこれだけ多くの人たちが参加できるというのは、オンラインならではなのかもしれません。

授業の最初は、5台のカメラでハカセ自慢の海を紹介。中には20年後には絶滅してしまうと言われているようなサンゴも見せてくれました。水槽の中を泳ぐフレームエンゼル、テバスズメダイなどの様々な魚についても、お話をいただきました。

授業のメインテーマは、「サンゴ」についてです。サンゴマスターになってほしいとのハカセからの思いに応える形で、小学生のみんなが5問のクイズに挑戦しました。「サンゴは動物でしょうか。それとも植物でしょうか。」「サンゴは生きるための栄養をどうやってとっているのでしょうか。」といったクイズに回答していく中でサンゴについての理解を深め、最終的に授業に参加したみんながサンゴマスターとして認められました。

20年後に絶滅してしまうと言われているようなサンゴもいる中で、サンゴをどのようにして守っていくか。ハカセからは最後に
「生きものをもっと好きになろう。できるところからやってみよう。」
とのメッセージがありました。私たちにできることから、始めていきましょう。

秘密研究機関イノカ(株式会社イノカ)のみなさん、すてきな時間をありがとうございました。

おたんじょう日おめでとう

2年生の生活科では、クラスメイトの一人ひとりが「かえがえのない存在」であることを共感し合う場として、毎年おたんじょう会を行っています。主役を迎えた子どもたちは、どんな8歳になりたいかを発表します。そして、主役の保護者の方もお招きし、赤ちゃんの頃のこと、名前の由来など、クラス全体の場でお話をしていただいています。

今年度は休校の状態が続いており、直接子どもたちが集まってお祝いすることができません。しかし、1組、2組ともに、今週オンラインで4月・5月生まれのクラスメイトの誕生日をお祝いしました。家の人たちからの話を聞き、まわりのクラスメイトから「そうだったんだあ」と声が聞かれる一方、主役の子本人も、思わず「へえ」と声を出してしまう場面も。今の自分にどうつながっているのかを知る機会にもなったようです。

2年生のおたんじょう会を経ると、その翌年から自然と子どもたちはお互いに「今日、誕生日だよね」と声をかけ合うようになります。オンラインであっても、お互いの誕生を祝う気持ちは変わらないはずです。
4、5月生まれのみなさん、8さいのたんじょう日おめでとう。

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