桐朋学園小学校

桐朋だより

1学期の様子から①

1年生と2年生は、毎年様々な活動を通して交流を深めます。

先日紹介した城山公園への散歩もその一つです。

 

今回は、6月の終わりに行われた「桐朋体操の伝授」についてお伝えします。

桐朋学園小学校では普段、朝の時間にラジオ体操で体を動かします。

しかし、金曜日の児童会朝礼のときだけは、体操が変わります。それが「桐朋体操」です。

桐朋体操は様々なスポーツの動きを取り入れた、桐朋学園小学校オリジナルの体操です。

運動会も、毎年この桐朋体操を開会式ですることから始まります。

 

今年の2年生は、1年生にこの桐朋体操の動きを教えました。

一生懸命伝えようとする2年生の姿、2年生と一緒に体操ができることを楽しんでいる1年生の姿が印象的でした。

 

2学期にまた一緒に桐朋体操ができる日が、待ち遠しいですね。

親子でいらっしゃいました

朝、動物たちの世話をしようと外に出てみると、桐の庭の田んぼのあたりで、何やら生きものの動く姿が。

田んぼに近づいてみると、稲がゆらゆらと動きます。姿は見えないものの、何かがいるのは間違いありません。

 

じっくり田んぼのところを見ていると、見つけました。

カモです。最初は1羽なのかと思いきや、今日はなんと子どもたちも一緒でした。

 

暑い中で、涼める場所を探し求めていたのでしょうか。

いつまで見ていても飽きない光景でした。

1学期終業日 原口校長先生の話

梅雨明け間近の7月15日、本校では1学期の終業日を迎えました。

今回は、終業式での原口校長先生の話を紹介します。

 

 

みなさん、おはようございます。

いよいよ、1学期の終業日を迎え、明日からは、夏休みになります。

その一方で、4度目の緊急事態宣言が出されました。実際、感染の状況が悪化していて、いっそう注意が必要になっています。

熱中症と併せて、感染の予防にも、十分、心がけながら、夏休みを過ごしてほしい、と思います。

振り返れば、1学期は、ほぼすべて、緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置の期間となり、「思う存分、学校生活を楽しむ」、といった感じには程遠い、そんな1学期だったように思います。

気分の晴れない日が続く中、毎日のように、明るく、爽やかな話題を届けてくれているのが、アメリカ、メジャーリーグ、ロサンゼルス・エンゼルスの、大谷翔平選手です。

昨日行われたメジャーリーグ・オールスターゲーム。史上初めて、二刀流での出場を果たし、残念ながら、ヒット・ホームランは出ませんでしたが、ピッチャーとして、160キロを超える剛速球を連発して、見事、1イニングを、三者凡退に抑え、勝利投手になっています。

今年の活躍ぶり、みなさん、ご存じですか。

バッターとしては、ホームランの数が、リーグでトップ、ピッチャーとしては、4勝を挙げ、9回まで投げたときに、いくつ三振を奪うのかを示す、奪三振率は、第4位という素晴らしい成績を残しています。

これほどの活躍に対し、アメリカでも、「野球の神様、ベーブ・ルースを超える存在」「史上最高の野球選手だ」などと、高く評価されています。

バッター、ピッチャーとしても活躍をする、二刀流の大スター、大谷選手。

このまま活躍が続くと、大谷選手をほめ讃える言葉は、この先、どんな表現になっていくのでしょう。この点も楽しみです。

しかし、今シーズン、開幕前の評判は、ずいぶんと違っていました。昨年の大谷選手は、ピッチャーでは2試合のみ、バッターとしても、これまでで最も低い成績で、試合にすら出られない日もありました。今シーズンが始まる前、エンゼルスの監督が、大谷選手を二刀流で起用すると話した時、アメリカのメディアでは、大谷選手への期待より、体調面を問題視する声が多く、「二刀流は、これがラストチャンス」という見方さえありました。

こうした前評判を覆し、活躍を遂げている理由について、いくつか、紹介します。

一つは、大谷選手本人の言葉として、次の点があります。「昨シーズンが終わってから、健康な体で、しっかりとトレーニングできたのが、良かったと思います」

二刀流のせいか、残念ながら大谷選手はケガが多いと感じます。

日本ハムの選手の時には、二度ケガをし、そのうち一度は手術が必要なほどでした。さらに、メジャーリーグでは、今年が4年目ですが、すでに二度、手術を受けています。

確かに、ケガは多いのですが、治療しながらでも、取り組める、トレーニングに励んだこと、さらに、今シーズン前の順調な調整により、メジャーリーグの、ピッチャーの球の速さに負けない、パワーがついた。こうした成長が、今シーズンの活躍に繋がっていると、評論家も指摘しています。

また、ケガや手術をどう捉えるか、この点に、大谷選手らしい考えが表れていて、結果として、活躍に繋がっていると感じます。

2018年、メジャーリーグ、1年目の秋に、右肘を手術した時、次のように話しています。

「100%の力を出せる状態じゃないまま、不安を抱えて、ピッチャーとして試合に出るのは、『しんどいな』と思いました。やっぱり100%で相手と勝負したいし、ケガがあり、十分ではない、このヒジの状態で、160km近くの、速いボールを投げられるなら、もしかして、ケガをしていなかったら、170km、出てたかもしれない、そんなことも思いました。

シーズン中、少し痛みがあっても、投げられるなら投げるというのは、プロなら、普通のことです。そう考えたとき、これから先、何年もの間、手術をせずに、このまま投げ続ける、というのも、一つの選択肢だと思いますし、それなりに、成績を残せるのかもしれません。

ただ、それが楽しいのかどうか、考えたとき、あんまり楽しそうじゃないなと思いました。」

 

「自分にとって、やりがいがあり、楽しいことなのか」大谷選手は、この点を大事にしています。

では、大谷選手にとっての、「楽しさ」とは、何でしょう。

レベルの高い相手にねじ伏せられた時、次は、どう対応するか、あれこれと工夫を重ねて、再び、挑戦する。大谷選手にとって、野球をする楽しみは、こうした点にあるようです。

 

先日、6年生のみなさんの、遠泳を見学しました。みなさんの中には、「泳ぎが苦手」という人もいたのだと思いますが、粘り強く努力をする中で、大谷選手の言う「楽しさ」を実践できた人もいるのではないでしょうか。

6年生のみなさんの、懸命な頑張り、やり遂げた、という達成感・充実感が伝わってきて、良い時間を過ごすことができました。6年生のみなさん、ありがとうございました。お疲れ様でした。

 

大谷選手の話を続けます。

成績がふるわなかった昨シーズンの後に、彼はこう語っています。

「良いところ、悪いところは、必ず毎年あります。良いところは、次に活かし、悪いところは、その分、伸びしろがあると思って、次に活かします」

発想の転換。不本意な結果でも、前向きに受け止め、切り替える。こうした力をもとに、大谷選手は、課題を克服しているのだと思います。

昨年、コロナのため、試合が行えなかった時期に、こんな発言もしています。

「僕一人の力で、コロナウイルスをなくすことなど、もちろん、できません。でも、たとえ、試合が無観客になったとしても、テレビで観ているだけで、胸が熱くなる、そんなプレーをすることは、自分にできる。だったら、そこに力を注ごうと思います。今、自分ができることをする、ということです。

『何事も自分の行動一つで変わっていく』、僕は、このことを、強く意識しているのです。例えば、相手の気持ちは、変えられないけど、印象を変えるために、自分ができることはある。自分の行動一つ、言葉一つ、態度一つで、ちょっとずつ、相手の感じる印象は、変わっていくかもしれません。相手の気持ちを変えよう、とするのではなく、相手の気持ちが変わるように、自分ができることをしよう、ということです」

 

大谷選手は、こんなことも言っています。

「僕は、他人(ひと)が、ポイって捨てた運を拾っているんです」

運とは、ゴミのこと。メジャーリーグでも、グラウンドのゴミを拾う、大谷選手の姿が報道され、大きな話題になっています。

 

コロナによって、いつものように、生活ができない日々が続いています。そうした日々に、どう向き合うのか、どのように取り組んで行くのか。大谷選手の活躍に励まされながら、大いに刺激を受けています。

緊急事態宣言の下での夏休み。1学期と同じく、「やりたいことを思う存分できる」、そんな夏休みとは、違うのかもしれません。

それでも、前向きな気持ちに切り替える、こうした発想の転換によって、少しでも楽しく過ごせるよう、自分ができること、すべきことを見つけ、精一杯取り組んでほしいと思います。

 

最後に、もう一つ、大谷選手の言葉を紹介します。こちらです。見えますか。

「期待とは、応えるものじゃなく、超えるものだ」

大谷選手、本当にたくましいですね。

 

この夏で、一回り大きく成長したみなさんと、9月に会えることを、心より楽しみにしています。良い夏休みを過ごしてください。これで、今日の話を終わります。

一緒に出かけよう

1学期も残りわずかとなった7月6日、1・2年生は学校から歩いて40分程のところにある城山公園に出かけてきました。

 

本来は4月下旬に予定していましたが、3回目の緊急事態宣言により延期。二度目は、雨のため延期。1、2年生の強い願いが通じたのか、三度目でようやく出かけることができました。

 

歩いて行くことができる範囲の場所ですが、学校とはまた違った環境で、存分に公園での時間を楽しむことができました。

 

また一つ楽しい思い出をつくることができた一日でした。

実のなる木から

桐朋学園小学校には、実のなる木がたくさんあります。

そのうちの一つが、夏みかんです。

 

6月下旬、その夏みかんをテーマに2年生で様々な活動が行われました。

夏みかんに関係したお話を聞いたり、夏みかんをテーマに作品づくりをしたり、夏みかんの歌を歌ったり。

 

実のなる木としてしか見ていなかったものが、これからは「こんなこともできそうだなあ」「あんなこともできそうだなあ」と、まわりのものを見る目が変わりそうな気がします。

描いた人・描いてもらった人の気持ち

写真は、6年生の図工の授業での一コマです。

この日は、アーティゾン美術館の貝塚さんにお出でいただき、ルノワールなどの作品についてのお話をしてくださいました。

 

お話を聞く中で、絵を見ることの面白さを感じるとともに、それぞれの時代でどのような思いで作品が描かれたのか、モデルになった人はどのような気持ちでいたのか、じっくり考えることもできました。ルノワールの「すわるジョルジェット」について、子どもを描くことの難しさについてのお話も大変興味深かったです。

 

授業の最後に、質問の時間をとったところ、多くの6年生の手が挙がりました。

そのうちの質問の一つです。

 

「貝塚さんのいちばん好きな絵は何ですか。」

「日によって変わります。」

 

一時間じっくりと絵について考えることで、美術館に行って直接絵を見てみたい気持ちも強くなった一日でした。

貝塚さん、ありがとうございました。(6/24)

羊の毛から

毎年1学期、実験実習室からはにぎやかな声が聞こえてきます。

 

5月中旬から、4年生の生活科で「羊の毛から」の授業が始まりました。

私たちが普段身につけている衣服でも使われている羊の毛。

その羊の毛がどのようにして生活に役立つものに変化していくのか、一つ一つの工程を体験しながら学んでいきます。

 

実際の作業は、刈り取られた羊の毛を洗うことからです。

お湯につけた羊の毛からは…。子どもたちのにぎやかな声がしたのはこのタイミングです。

どのような色であったかは、その反応のとおりです。

 

見事きれいになった羊の毛は、次に繊維をそろえる「カーディング」という作業に移ります。カーダーという道具で、4年生は意欲的に取り組んでいきます。

 

そして、ここからがまた集中力を要する作業となる「糸紡ぎ」です。繊維をそろえた羊の毛を糸にしていきます。今年はこの糸紡ぎについて、特別講師として杉山先生をお迎えし、直接教えていただきました。

 

杉山先生からは、動物の毛の種類についてのお話を聞いたり、紡毛機を使って動物の毛を糸にする様子を見せてもらったりしました。

そしていざ、自分たちで糸紡ぎをやってみます。

スピンドルという道具を使ってやってみますが、これが杉山先生の見せてくださったようには、なかなか進みません。しかし、4年生は粘り強く取り組んでいきます。少しずつ糸になっていく喜びを感じながら、また2学期の授業へと続いていきます。

受け継がれているイベント

雨の日が続いています。

室内でできることは何だろうと考えたときに、「よし、本を読もう」と思う人もいることでしょう。

 

図書委員のみなさんが、本と仲良くなるためのきっかけとして「しおり祭り」を開いてくれました。

学年ごとで指定された日に本を借りに行くと、くじを引くことができます。そのくじの内容によって、様々なしおりの中から一つを選ぶことができるのです。図書室を利用するのは2年生からということで、初めてしおり祭りに参加できた2年生は、朝から早く本を借りに行きたい気持ちでいっぱいに。しおり祭りが始まると、カウンターの前にはすぐに行列ができていました。そして、いざくじを引き、中身を確かめると、

「特賞だ!」

「1等だ!」

と歓声が聞こえてきます。

 

1年生は、教室横のワークルームにある本を借りることになっています。ですが、図書委員のみなさんは1年生の分のしおりも準備をしていて、お昼休みに1年生のところを訪ねてプレゼントする様子が見られました。

 

このしおり祭り、すくなくとも10年以上は続いてきたイベントです。

歴代の委員のみなさんが企画してきたイベントが、これからも大切に受け継がれていきますように。

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