ひとりの人だった 6年生 戦争体験を聞く
ひいおじいさんの戦争体験を語り継いでいる鈴木眞織先生から6年生はお話をうかがいました。
眞織先生からはじめに投げかけられた問いは
「軍人と聞いてどんなイメージを思いうかべますか?」
子どもたちからは「強い」「こわい」「厳しい」などという答えがあがりました。
「私のひいおじいさんは軍人でした」
眞織先生のひいおじいさんは広島の海軍兵学校を卒業後に軍人となり、そして戦艦の艦長となったのち、アメリカ軍との壮絶な戦いのなかで亡くなります。
眞織先生の口からは軍人としてではないひいおじいさんの姿が語られます。
方言で話し、あいきょうがあり、周りの人をひきつけたこと。
夕食後に和服にステッキで本屋さんに散歩に行っていたこと。
子どもを留守番させ、奥様と映画に行き、次の日には主題歌のレコードを買って聞いていたこと。
バラのお世話が好きで、軍人を退官したあとはバラ園を作りたいと思っていたこと。
話を聞いているうちに「軍人」という言葉からはイメージされない、ひとりの人としての姿が浮かび上がってきます。
ひいおじいさんは亡くなる3日前に船の上に友人を招き、そこでお茶をたてたそうです。
「このときひいおじいさんはどんな気持ちだったでしょうか」
そう。戦争に行ったひとりひとりに気持ちがあり、毎日の生活があったのです。
そのことに思いをはせる時間になりました。
実は眞織先生はまだ高校生。
自分と年の近い人が、自分の言葉で戦争を伝える姿に子どもたちはどんなことを感じたでしょうか。
眞織先生、ありがとうございました。