桐朋学園小学校

月曜朝礼の校長片岡先生の話①

【小学校のみなさんへ】 
新型コロナウイルス感染症の拡大を抑え、児童・保護者・教職員の健康を守るために、学校を長い間お休みにする決定をしてから、もう二週間がたちました。

みなさん元気に過ごしていますか。

それぞれのご家庭のなかで、少しでも桐朋学園小学校の香りを感じていただけるように、これまで書きためてきた過去の月曜朝礼のお話のなかから、今の季節に関わるものとか、朝礼が中止になってお話しできなかったものなど、いくつかをホームページでご紹介したいと思います。

もともと、私自身の原稿として書いたものですので、難しい漢字も多く使われています。

おうちの方と一緒に読んでみて下さい。

片岡 哲郎

「大震災から3年」(2014年3月10日)

みなさん、おはようございます。

今朝は、2013年度最後の月曜朝礼です。

三学期もあとわずかとなり、今週の金曜日は、いよいよ6年生、第52期生の卒業式が予定されています。

6年生のみなさんにとって残りの5日間は、本当に貴重な時間となりますね。

胸いっぱいに小学校の香りを吸い込んで、どうぞ豊かに過ごして下さい。

さて、今日は3月10日ということで、明日は東日本大震災からちょうど3年が経つ、3.11がやってきます。

大震災が起きた日、今の6年生は、3年生の終わりの時期を過ごしていました。

ということは、今の1年生から3年生までの人たちは、大震災が起きた日にはまだ小学生ではなかったということになります。

先生たちにとっては、東日本大震災はほんの昨日のことのように感じられますが、そう考えれば3年というのは長い時間ですね。

昨日の午後に放送されたテレビ朝日『フラガール ~未来へつなぐメッセージ』という番組は、とても印象的でした。

先生は震災の年の一学期終業式で、フラガールのお話をしました。

フラガールというのは、福島県いわき市にあるレジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」で華麗なフラダンスを披露するダンサーの人たちのことで、映画にもなっています。

大震災で、「スパリゾートハワイアンズ」の建物も被害を受けて休業に追い込まれました。

施設内のステージで踊ることができなくなった彼女たちは、被災地福島県のシンボルとして5月3日から地域復興の思いを胸に「全国キャラバン」という全国各地を回る公演を始めました。

この番組は、その全国キャラバンの様子から現在までの3年間、フラガールの活動を取材したものでした。

現在、フラガールのリーダーを務める大森梨江さんのふるさとは、福島第一原発からわずか1㌔の福島県双葉町。

フラガールは復興のシンボルとして全国各地で喝采をあびましたが、彼女自身は被災者であり、自分のふるさとに帰ることもできません。

年に1度、特別許可を得て双葉町の自宅に帰るのですが、そこは3年前から時間の止まった、ゴーストタウンです。

JR双葉駅の売店には、2011年3月11日の新聞が並び、町の道路は地震の際のひび割れが原因で崩れ落ちています。

大森さんは、ふるさとを失った悲しみを胸に、復興のシンボルとして各地の避難所を訪問して被災者を励ましたり、全国を回って福島の復興をアピールする毎日を過ごしたのでした。

そんな彼女の心の中の叫びに焦点をあてて、番組は進みます。

原発の近くに住んでいた人々の多くは、同じ福島県内の他の市町村でまとまって避難生活を送っています。

もちろん、地域の人々は被災者の苦しみを理解し、受け入れています。

しかし、まとまった数の被災者が移り住んでくると、その地域の生活に様々な変化が生まれます。

例えば土地の値段が上がったり、病院が混んだりすることもあるでしょう。

時には、残念なことですが、被災地から転校した小さい子供たちに向けて、心無い言葉が投げかけられたりすることもあったそうです。

被災地から、県内のある小学校に転校した4年生のある女の子は、最初は学校に行くことができずに泣いてばかりの生活でした。

しかし、苦手の鉄棒を練習している時にクラスの仲間に助けられて、気持ちが変わりはじめます。

「大切なものは、友達と、家族と、優しい気持ち。」彼女の心に、光が差しました。

その女の子の小学校を、全国学校キャラバン・フラガールきづなスクールという企画で大森さんたちフラガールが訪問します。

「フラガールのおねえさんのようになりたい」女の子の心に、希望の種が蒔かれたのでした。

3年という月日は、そんな小さな物語をいくつも作る長さがあったのです。

3月11日の記憶は、この国に生きる私たちにとって、とても大切だと思います。

未来に向けて、語り継いでいきたいですね。

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