たちこめるにおい 染まる色 4年生 草木染め
「なんなの?このにおいは?」
北館から本館に来た低学年の子どもたちが口々に言います。
「ああ、今日は4年生があの日だな。」
高学年階段から降りてきた5・6年生は、何かを思い出したふう。
本館いっぱいに、独特のにおいが立ち込めています。
今日は4年生の生活科、羊の毛の草木染めの日なのです。
春の西湖湖畔学校の際に刈ってきた羊の毛を、糸につむぎ、今日は学校の草木を使って色をつけていきます。
今回はびわや梅、すももにアカマツ、かきにやまもも、ざくろにつばきにあじさいにびわ、ねむの木、青桐。
集めてきた草木をちぎり、ホウロウなべにはった湯で煮詰めていきます。
すると、なべからけむりとともに苦みのあるにおいが立ち上がっていきます。
すぐに部屋いっぱいになったにおいは、学校中に広がっていきます。
草木を煎じてできた色の着いたお湯に羊の毛をしずめて、さらに煮立たせていきます。
さあ、できあがり。
事前に羊の毛に染み込ませていた色の接着剤である媒染剤と草木との組み合わせで、緑だけではなく、想像のつかない色にも羊の毛は染まっていました。
でも、どの色もどこか優しい色合いです。自然の持つ優しさかもしれません。
羊の毛の学習はまだまだ続きます。