「しょっぱーーーい」
そう言いながら海からあがってきたしかめっつらのあなたを見て、思わず笑ってしまってごめんなさい。
そう、海はしょっぱいんです。
海がしょっぱいこと、それはみんな、知っていたんじゃない?
でも海水の味を実際に口にすることが初めてだった人も、たくさんいたようです。
頭で知っていることと、体が知ったこと、似ているようでそれは全然違うのです。
あなたのしかめっつらに笑ったんじゃなくて、海のしょっぱさを味わってくれたことがうれしくて、それで私は笑ったのです。
1学期の終業日が終わってすぐに、6年生は千葉の内房にある岩井海岸にやってきました。
これから3泊4日の臨海学校です。
着いてすぐに浜からの避難訓練を実施し、そのあとはさっそく海で泳ぎの練習です。
それで「しょっぱい」の言葉がもれたのです。
暑さのおかげか、水は冷たすぎずに気持ちよく、波もおだやかで海日和となりました。
海から宿に戻ると、すぐにお風呂です。
海水と潮風をお湯で流すとさっぱり。
これも臨海学校の楽しみのひとつです。
翌朝は浜での体操から始まります。
まだ私たちのほかには誰もいない海岸で、波の音を聞きながら、体を目覚めさせていきます。
2日目は午前午後と泳ぎの練習。
しょっぱさに波、それに足のつかないこわさに戸惑う人もいました。
それでも積み重ねてきた練習を思い出してがんばります。
隣で泳ぐバディと声を掛け合いながら、ひとかきひとかき水面を泳いでいきます。
「がんばれ」
思わず祈るような言葉が、体の奥のほうから湧いて、口をついて出てきました。
がんばるみんなの姿はとても美しく、波間に輝いていました。
いよいよ明日が遠泳本番です。





















