桐朋だより

1学期のちょっとうれしかった話①

それは暑い日の朝のこと。

南門の前で登校する子どもたちを待ち受けていました。

門の前にはまっすぐに伸びる道。

門をはさんで、道の右のほうからひとり、左のほうからひとり、それぞれ女の子がやってくるのが見えました。

僕は右と左、頭を交互に振りながら、だんだんと2人が近づいてくるのを見ていました。

途中で手を振ると、2人とも振り返してくれました。

しばらくして、ほとんど同時に2人が南門に着きました。

「おはよう!」

まずは僕に気持ちのよいあいさつ。

それから2人であいさつ…

と思ったら、2人は言葉を交わすのではなく目を合わせて、そして互いにほほえんで、そのまま手をつなぎ肩を寄せ合って校舎のほうに歩いていきました。

2人の後ろ姿が、ほほえましくてほほえましくて。

朝から胸がほんのりあったかくなりました。